2009/07/07

偉大だぁー2

FUNCOME Blend 1/2Year Clubを支えてくれている伊東(旧姓:鈴木)博美アドバイザー。

小出監督は全国各地で先輩(伊東アドバイザー)を面白おかしく練習嫌いと表現して
講演している。
そのため,先輩は『練習嫌い=練習しない』のイメージが浸透しているようだ。

先輩とは,オリンピックや世界陸上のレース,レースのための合宿...と
一緒に過ごす時間が多く,本当にお世話になった。確かに練習は嫌いだと思う。
(苦しい練習を好きか嫌いか,本音で答えなければいけないとしたら,多くの選手が
 嫌いと言うような気がする。結果を出すための練習は,本当にきついから。)
でも,『練習が嫌い』と『練習をしない』は違う。
当たり前だが,世界陸上金メダリストの先輩は,他の選手以上に,辛い練習を
きちんとしている。ただ,私の知る限りでは,無駄な練習はしない。
それが練習嫌いと表現されているように思う。

さて,無駄な練習がどれなのか...これは経験の賜物。
練習は大切で,どれを無駄とするか...。 

アトランタオリンピック前のBoulderでの強化合宿。日々,順調にメニューをこなして
いたある日,「今日,走ったってさぁ,疲れるだけだよ。」と先輩の一言。二人でメニュー
変更して山を散歩,岩をよじ登り,最高の景色を見に行った。メニューの流れ的に,
あれは絶妙なタイミングだった。もちろん,先輩も強化しながら調子を上げていきたい
のは一緒。決して,後輩を引き連れて,自分が練習嫌いだから言ったわけではない。
後輩の意見もきちんと聞いてくれる先輩だったので「予定通り走ります。」と言えば
「あっそう。頑張ってねぇ。」って送り出してくれただろう。先輩の直感?にのって
みようと,私自身も勝負に出た。当時のスタッフは誰も知らない。
私は,その日からグングン調子が上がった。

先輩は,マラソン代表になれず,10000mに短い期間で仕上げた(日本選手権:日本新での
優勝)影響で,なかなか体調が戻らなかったが,本番はそれなりの状態にもってきた。
練習中の体調を知っていただけに,本当に凄い先輩だと思ったレースだった。

こうやって,小出監督の指導だけではなく,先輩の姿に学んでいく日々。
いい先輩に出会えて良かった。先輩は偉大だぁー。